資 料 |
写真 |
説 明 |
伝 二条為冬卿
古筆切 |
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「古筆とは平安時代から鎌倉時代にかけて書かれた和洋の名筆をさしていう」と百科事典には書かれていますが、時にはもっと範囲を狭くしてその名筆中でも特に「かな書」をさすとも言われています。
古筆は主に貴族文化の中で冊子や巻物という形で大切に保存・鑑賞されていました。
しかし、お茶会などに軸に飾ったり、古筆愛好熱が高まると古筆の絶対数が足りなくなるとその数を増やす為に切断されることとなり、その断簡が「切」と呼ばれるものとなり、やがて「古筆切」と呼ばれるものになったと言われています。
古筆鑑定家
古筆了栄の極札
古筆了悦の折紙付
二条為冬朝臣真蹟が佐野原神社に保管されています |
釈阿・定家卿軸 |
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本作品は江戸時代前期に活躍した幕府御用絵師を務めた住吉派の祖である住吉如慶によって釈阿(藤原俊成卿)、藤原定家卿親子の姿が大和絵に描かれています。
絵の上には釈阿(藤原俊成卿)(千載和歌集・988・緑)と藤原定家卿(勅撰和歌集849・橙)の和歌が付いています。
この資料には二つの鑑定書があり、一つは天保4年(1833)の小林了可によるもので住吉如慶の作品であることを証すと同時に、江戸時代前期の公卿であって古今伝授を受けた歌人として評価の高い中院通村の讃筆であることを証しています。
もう一つは天保6年の土佐みつたかによるもので住吉如慶の作品であることを証しています。 |
毛利元徳公
献詠和歌 |
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(書き下し文)
醜草を 刈りも尽くさで 佐野原の
雪と消えにし 君をしそ思う
元徳
(歌意)
「今昔物語」の説話から「鬼の醜草(しこぐさ)と呼ばれ、「思い草」とされる紫苑が刈り尽くされることのないように、南朝のために尽くして、佐野原の雪のように消えた二条為冬のことを、今なお思い続けることよ。
内容は二条為冬の菩提を弔う地元の人々への賞賛の和歌を毛利元徳公が詠んだものだと(公財)毛利報公会様より筆跡を鑑定して頂きました。
筆跡と特徴の重なる文字、用字法など散見されますので毛利元徳公自筆と考えて支障はないと思われますとおっしゃていました。
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渋沢栄一 軸 |
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佐野原神社創建にあたり、明治政府の方よりたくさんの書・掛け軸等を約40点奉納していただきました。
その中に、「青淵先生の書」と掛け軸の裏に書かれているのがあります。
また、水墨画の右上に祭神の二条為冬卿について書かれています。
2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」の登場人物である渋沢栄一の書と思われますが・・・
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